週報 筋トレアプリでゲロ吐きそうになった
●freeletics
https://www.freeletics.com/ja/
きついと有名な筋トレアプリを買った。値段は結構高い。やってみたらマジでゲロ吐きそうになった。筋トレの疲労のせいで仕事がイマイチはかどらない。
●コストコ行った
圧倒された。すべての物がでかい。中でいろいろ見ていると大きさの感覚がバグり、大きな物もだんだん普通サイズくらいに見えてくる。
でも家に持ち帰ると、大きさの感覚が元通りになるので、急にでかくなったように見える。
買った物は以下の通り。どれもものすごく安かった。
・大量のゴールドキウイ
・モモ
・でかいマフィン2セット
・業務用のでかい洗剤
・ローストチキンまるごと1わ
・風呂掃除のスポンジ
・牛タン1本
●さいころテーブルに行った
デイリーポータルZの元ライターの小野さんがやっている店、「さいころテーブル」に行く。非常に楽しく、ボードゲームを一つ買ってしまった。
●仕事
取材記事、マンガ記事、その他編集案件のセッティングなど行う。
そんなに仕事が多くなくて、ヒマだな~~~と思っていたら、新規の連載の打診や、単発案件などもきた。
社会人として普通くらいのイメージの忙しさになりそうだ。
週報 中古のパソコン
・ヒマ
ヒマな週だったな。今週なにやっていたんだろう。カンタンに書き起こしてみる。
マンガ記事の素案1本
マンガ記事の清書1本
芸能人取材1本
メロンを食べる撮影1本
打合せ1本
その気になれば3日くらいで全部すみそう。あいた2日間なにやってたんだろう……???
・冬野梅子さん
普通の人でいいのに! - 冬野梅子 / 【読み切り】普通の人でいいのに! | コミックDAYS
冬野梅子さんは去年の「清野とおるコミックエッセイ大賞」で僕と同じ「期待賞」をとった人。賞の授賞式で実際にお会いしたこともある。その冬野さんの描いたマンガがものすごくおもしろく、バズっている。
「女性の本音」を描くマンガっていろいろあると思う。でも今の時代の状況や感覚に向けてバッチリアップデートされているし、描こうとしているモノの解像度がものすごく高い。SNSでじゃっかん変なコメントをつけられているが、それは解像度の高さゆえ、作品の力ゆえだろう。
冬野さん、マジで大作家になるだろうな。僕としては当然「同じ賞を取ったのに遠くに行かれてしまったな~」という思い。でもこの作品がすごすぎて嫉妬する気にもなりません……。ただただ遠くを見る感じ。
・ゼノブレイド
Xenoblade Definitive Edition(ゼノブレイド ディフィニティブ エディション)-Switch
ゼノブレイドをクリア。なるほどなー。こりゃ傑作と言われるわけだ。おもしろい。
・オクジャ
https://www.netflix.com/title/80091936
ネットフィリックスの映画「オクジャ」を見る。わかりやすい皮肉が効いていておもしろい。あとオクジャのCGがすごい。
・妻
妻が小説を書いている。たんなる趣味ではなく、エンタテインメント系の小説の賞に出すためのものだ。
一通り書き終わったところで、僕の意見が欲しいと言って原稿を見せてきた。シビアな意見を欲していたので、やる気をなくす可能性があるギリギリのシビアな意見をコメントで記入した。
しかし、妻はやる気をなくすことなんてなく、2日後には僕の指摘をクリアした原稿を書いて、ふたたび意見を出すように頼まれた。
なんというか、すごい。
・中古のパソコンを買った
https://item.rakuten.co.jp/pckujira/omakase2002/
妻があまりにもすごいので、妻用のノートパソコンを買った。
中古の15インチダイナブック。intel core i5、メモリ8G、新品SSD480G 。十分なスペックである。
中古のためバッテリーはあまり持たないかもしれない、と説明書に書いてあったが、家の中で使う分には十分だろう。
値段は送料含めて3万3000円。安いなー(この種のモノは楽天市場にたくさん売られている)。
・コロナ
医師会というものは、すごい権力を持っていると思っていたけど、意外と政府に対して影響力が無いんだなーなんて思った。
映画『 パラサイト』がおもしろかったので『 韓国 行き過ぎた資本主義』を読んだ
映画『 パラサイト』がおもしろかったので読んでみた。
映画の通り、韓国における貧富の格差はもう本当に大変なことになっているようだ。この本にはデータと共にその実情が詳しく書かれている。書籍のあらすじから引いてみよう。
◎子供
小学5年で高校1年の数学を先行学習、1日に2、3軒の塾を回る。
幸福指数は、OECDの中で最下位クラス。
◎青年
文系の就職率56%。
厳しい経済状況のもと、人生の全てをあきらめ「N放世代」と呼ばれる。
◎中年
子供の教育費とリストラで、中年破綻のリスクに晒される。
平均退職年齢は男53歳、女48歳。
◎高齢者
社会保障が脆弱で、老人貧困率45%以上。
平均引退年齢の73歳まで、退職後、20年も非正規で働き続ける。
そこで文大統領はそれをやわらげるような政策を打った(労働者の最低時給を大幅にあげるなどが有名)けど、それが全然うまくいかなくて、さらに格差がひどいことになっているという。
日本も最近は「政治が上手くいってないよな~」と思うことが多い。ただこの本を読む限り現状、韓国ほど悪くはなってないなという感じ。
日本も韓国も、新自由主義、格差の増大、高齢化社会、思想の分断、デジタルデバイド、と問題の根っこはほぼ同じだ。もっとも、これは日本と韓国だけじゃなくて世界の先進国共通の問題かもしれないけど。
韓国というとつい、歴史の問題が頭に浮かんでしまう。しかしそれはひとまずおいておいて、「日本が直面しうる問題を先取りしている国」として見ると学ぶことが多そうだ。
なお、本書は『 パラサイト』の副読本としては最高だと思う。登場人物たちの「チキン屋をはじめたが上手く行かなった」みたいなセリフの細かいニュアンスがわかってくる。
日本もゆっくりだが確実に「パラサイト」みたいな世界に進んでいる。どこかでこの流れは食い止められるんだろうか。
週報 お祈りしている
・仕事
企画書5本くらい作った。記事1本制作。その他会議などに出席。今週は全然仕事してない。
・疲労
ダイエット企画のためにまいにち動しているのだが、疲労がすごい。体重は一向に減らない。どうしたらいいんだろうこれ。
・朽木さんの本を読む
ダイエットがうまくいかないので読んでみた。朽木さんは医療記者なので、クレバーにエビデンスを紹介するみたいな内容を想像していたんだけど、よい意味で裏切られた。涙無しには読めない本人の経験談がてんこもりだった。
朽木さんとは何度か仕事したことがある。そのときはまだ肥満で「ひざが痛くて階段が上れないんですよね」と言っていたのを覚えている。なんでもないような感じで言っていたけど、あのとき本人は相当悩んでいたんだ。この本を読んで気づかされた。
・谷口さんのnote
読んでものすごいショックを受けた。転職は知っていたけれど、そんなことになっていたんだ。
おもしろいコンテンツをアウトプットするのは、環境や周りの人にかなり依存する物があるんじゃないだろうか。
わかりやすいところだと、いつも同じ役者ばかりを使う映画監督っている。とくにコメディ映画に多い気がする。暗黙知や空気感があっていて、お互いを認め合う状況じゃないと難しいんだろうな……。
それにしても、僕もコンテンツを作る人間なのでぜんぜん人ごとではない。なにか、ほんのちょっとのきっかけや変化で、おもしろいコンテンツのアウトプットが難しくなるかもしれない。
・コロナ
ものすごく増えている。もう一回くらい緊急事態宣言やってもいいんじゃないのかと思うくらい。感染者の数に応じて、締め付ける、ゆるめる、その繰り返ししかないんじゃないだろうか。
コロナウィルスがどんどん弱毒化しているという記事があがっていた。まだウワサレベルの説だけど、まったくあり得ない話でもないようなので、そうだったらいいなーとお祈りしている。
デイリーポータルZのライターが本気で小説を書いたらどうなるか『蝉かえる』
櫻田さんから著書の小説『蝉かえる』をいただいた。
櫻田さんは10年くらい前にデイリーポータルZで活躍していたライター。デイリーポータルZはいろいろなライターがいるけど、その中でも飛び抜けておもしろに振り切った記事を書く人だった。
わが憧れの瓶底メガネ(デジタルリマスター版) :: デイリーポータルZ
いま読んでもめっちゃおもしろいです。
そんな櫻田さんは、なんといま小説家になっている。今回いただいた「蝉かえる」は櫻田さんの2作目の短編集だ。
櫻田さんが書いている小説の中に、「デイリーポータルZ」的な名残りはあるんだろうか……? そう思いながら短編集を読んでみた。
『蝉かえる』
デイリーポータルZらしいテーマ、昆虫食が出てきて、おおっと思う。セミを食べるといえば、ほそいあやさんだ。
『コマチグモ』
団地で起きた事件の話である。団地もデイリーポータルZによくでてきたテーマだ。大山顕さんがよく書いていた。
『彼方の甲虫』
カヤックが事件の重大なカギを握る。カヤックの記事は田村美葉さんが何回か書いていた。
『ホタル計画』
これは、そのものズバリ「ライター」をめぐる話である。もっとも小説に出てくるのはWebメディアではなくて、雑誌のライターだけど。
『サブサハラの蠅』
「国境なき医師団」をモチーフにしたと思われる「越境する医師たち」が出てくる。あと蠅も出てくる。…………この短編にデイリーポータルZらしいモチーフは……
えーと……
ない。
ないなー。
というか、すみません。
いままで挙げた短編に「デイリーポータルZ」との共通点はそんなにない。共通点を挙げていたけど、ちょっとむりやり探してました。
ちゃんと内容を説明します。
櫻田さんの小説は推理小説である。推理というと、シャーロック・ホームズとか、金田一少年とか、そのあたりが思い浮かぶ人がほどんどじゃないだろうか。
でも櫻田さんの小説は、そうした「推理小説らしい推理小説」とはちょっと雰囲気が違う。推理小説にありがちなケレン味のようなものが一切無いのだ。
短編集『蝉かえる』では、冒頭で「日常に普通にありえることが起きる」。金田一少年とかだと「絶対にありえないような出来事(密室殺人とか)」が起こるでしょう。それとは真逆だ。
たとえば『蝉かえる』の冒頭はこうだ。東北の神社に訪れた主人公。そこで大きな声で昆虫食の話をしている男女がいるので、なんとなく喋っていることの内容を聞いてしまう。
一見、これじゃ推理小説にならないように思えるかもしれない。まだ謎は存在していないから。
だから読者は「これはこれから起こる謎に対するフリなのかな?(音楽で言えば前奏のように)」なんて思いながら読んでしまう。
しかしそれがまさに櫻田さんの手口である。最後まで読んでみると「フリかな?」と思っていたことは、完全に本題の謎のド真ん中なのだ。それが最初からあからさまに提示されている。読者にはそれが気づけないようになっているのだ。
あれ??? と思って最初からもう一度読み直す。そこでやっとこれが「無駄な文章が一つも無い完全な推理小説」であることがわかる。多分みんな騙されるんじゃないか。
櫻田さんってこういう文章を書く人だったんだな。……そんな思いで、もう一度櫻田さんの書いたデイリーポータルZの記事をもう一度読んでみる。
わが憧れの瓶底メガネ(デジタルリマスター版) :: デイリーポータルZ
ちょっと待て。これはこれで無駄が一切ないな……。完璧な記事である。
やっぱり櫻田さんはデイリーポータルZ時代からからすごかったのだ。デイリーポータルZ読者がみんな知っているように、櫻田さんはやっぱりすごい人だった。
『蝉かえる』を読んで、みんなもう一度櫻田さんのすごさを味わってほしい。