ふしぎブログ

指圧師・ライター斎藤充博の日記

Twitterで流れてくる文章のTIPS

Twitterでときどき流れてくる「文章を書くコツ」みたいなのがある。あれが、もう、ものすごく嫌いだ。たとえば、こういう感じのことが書いてある。

 

・「こと」をとる

・一文は短く

・事実を端的に書く

・形容詞はなるべくつかわない

 

確かにこういうところを見直すと、文章はブラッシュアップされるかもしれない。でもこれって、あくまでも初心者向けのTIPSに過ぎないのだ。

 僕はもっと文章の仕事が欲しいと思っていたころに、こういうTIPSを何かで見て、真に受けてしまった。そのころに書いていた文章は破滅的に悪い。当時も心の奥底では「なんか読みにくいな……」と思っていたが、「いや、プロはこういう文章を書くものだ」と思い込んでいた。

 

・「こと」をとる

→Twitterなどに流れてくるTIPSを見ると、まるで全ての「こと」が取れるように書いてある。でも、そんなのは当然ケースバイケースで、使ったほうがいいことだってある。(←ほらこれね)

 

・一文は短く

→長い文章は、係り受けが遠くなったり、複文や重文になったりしやすい。ここに気をつけさえすれば、長い文でもそんなに読みにくくはならない。

 

・事実を端的に書く

→当たり前だが、端的すぎるのも考え物である。適度な抽象化があった方が読みやすい場合は多い。だいたい、抽象をあつかえるのは文章のいいところだろう。

 

・形容詞はなるべくつかわない

 →これは「事実を端的に書く」の派生だと思う。ものすごく簡単な例をあげると、「熱いコーヒー」と書くか「90℃のコーヒー」と書くかは、文脈によって変えた方がいい。



・接続詞はなるべく使わない

→使った方がいい場合もある。

 

僕はライターをして暮らしているけど、こういうTIPSを守るだけで文章がよくなるなら、苦労しない。その一方で、自分の文章をいままでまったく気にしていなかった人が見直すなら、確かにこういうところからだろうな、とも思う……。

 

そこで、中級者向けの文章の書き方の本や指南って、もっとあってもいいんじゃないだろうか。ないのかな。

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