ふしぎブログ

指圧師・ライター斎藤充博の日記

最近読んだ本『新しい十五匹のネズミのフライ』とか

 

新しい十五匹のネズミのフライ: ジョン・H・ワトソンの冒険
 

 島田荘司のホームズパロディ。『赤毛連盟』は完全な推理ミスで、本当の真相を探ってゆくというストーリー。ホームズは御手洗みたいだし、ワトスンは石岡くんみたい。ちょっと異邦の騎士みたいな読み味がある。

異邦の騎士 改訂完全版

異邦の騎士 改訂完全版

 

 あとがきで島田荘司が完全にシャーロキアンの立場になっているのがかわいい。

洞窟オジさん (小学館文庫)

洞窟オジさん (小学館文庫)

 

 エキサイトレビューで香山さんがレビューしていた。ここ数年で一番おもしろかった本。

ずっと山にこもっていた人の話。お金をもらっても使い方がよくわからず、使ってみたら、逆に多くのお金を渡されてびっくりする(お釣りです)。バナナを食べてうまさに感動するけど、他の人が食べるのを後で見て「ああ、皮をむいて食べるのか」とか思う。

途中で出てくる動物が可愛い。家出をしたら飼い犬が追いかけてくるし、生活中に野生のたぬきの親子がなついたりする。

「ない仕事」の作り方

「ない仕事」の作り方

 

 クリエイティブ自己啓発みたいな本も読んでみた。

おもしろかったのが「同じテーマの記事を集中的に違う媒体で書いて、世の中にブームが起こっているように錯覚させる」という手口。

まず、同じテーマの記事を違う媒体で書いていいんだ! ってぼくは知らなかった。新しく取材しなくていいんなら、おれは無限に原稿書けるぞ。そしてもう一つ、原稿料なんてどんな媒体でもそんなに高くはないので、原稿が世に出たさきのことで儲けなきゃダメなんだな、って思った。

 

ぼくらの仮説が世界をつくる

ぼくらの仮説が世界をつくる

 

 クリエイティブ自己啓発書もう一冊。作家エージェント業をする編集者の話。「新聞社の本当の強みは取材の質ではなくて宅配網」という話がおもしろかった。それだったら販社が強いのであって、新聞社自体にたいした強みはないことになる。

 

こういう作家エージェント業というのはこれから仕事増えそうな気がする。ちょっと前に森博嗣の作家の収支という本を読んだんだけど

作家の収支 (幻冬舎新書)

作家の収支 (幻冬舎新書)

 

 この人が儲けられたのは、自分で自分のプロデュースすることを計画に入れて執筆していた、ということにつきると思った。

 ぼくもライター仕事を複数抱えていると、相談相手が欲しくなる。媒体の編集者は目の前の記事のクオリティをライターにあげさせることだけしか考えないので、長期的に自分のためになるかどうかのアドバイスはもらえない。

 もっともウェブライター程度の稼ぎじゃエージェントしてくれる人はいなさそうだけど。

ネクログ コミック 全4巻完結セット (アフタヌーンKC)
 

 キョンシーのマンガ。昔ジャンプで『封神演義』ってマンガやっていたけど、あれと世界観(道教)や言葉が同じなのがおもしろい。主人公は宝貝持ってる。ただし時代は近代。

力の高い仙人はボソッとしゃべるだけで術を使えるのに対して、修行中の仙人は大声で呪文唱えないと使えなかったりするの、細かくていいなと思った。

 

もっけ コミック 全9巻完結セット (アフタヌーンKC)

もっけ コミック 全9巻完結セット (アフタヌーンKC)

 

 ネクログはもともとこの『もっけ』というマンガが大好きで、同じ作者ということで読んでみた。民俗学を下敷きにした、ほのぼのしない『となりのトトロ』みたいなストーリー。

 

この人はネクログ以降新作が出ていないみたいだけど、ぜひ描いてほしいな。