「密室・殺人」の印象が違った
中学校の頃に読んで、とてもおもしろかったので、文庫を新たに買ってきて再読した。
すると以前読んだ時とかなり印象が違う。理由はすぐ分かった。
この小説は真相の一部が明確には書かれていない。でもふつうに読んでいれば、それがどういうことがわかる。
でも中学校のころのぼくはその真相を理解してなかったのだ。その「真相のわか ってなさ」がこの小説を何倍もおもしろくふくらませた……ってわけ。そういうタイプの小説ね。
ちなみに文庫版には解説がついていて、そのぼかされた真相について明確な論考がされている。でも、それ無いほうがいいんじゃないかなー。
- 作者: 小林泰三
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2014/01/21
- メディア: 文庫
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