ふしぎブログ

指圧師・ライター斎藤充博の日記

生まれて初めてカルボナーラを食べた時の衝撃

生まれて初めてカルボナーラを食べた時の衝撃は未だに忘れられない。

あれは中学生のころ。我が家に「パスタとソースセット」がお歳暮として贈られてきた。毎週土曜の昼、ミートソースとかタラコみたいな味を知っている物から順に、自分で作って一人で食べていき、そしていつか仕方なしに未知のカルボナーラソースに手を伸ばすことになる。

初めて見たカルボナーラは白くてドロドロ。申し訳程度のベーコンの切れ端が入っていた。ミートソースと比べて、明らかに不味そうである。 ああ、こりゃやっぱり外れだな…と思って口に入れた瞬間に目玉がひっくり返るくらい驚いた。

うまい。ものすごくうまい。

しかもこれ、おれが今まで一度も経験したことのない種類のうまさだ。今まで食べたどんな食べ物よりも、まろやかさが突き抜けている!そしてまろやかなのにきちんと塩っけもある。なんだこりゃ、こんな食べ物があるのか。名前なんだっけ?もう一度ちゃんとソースの袋みて覚えなきゃな。

…っとここまでの心の叫びを全てかみ殺し、周りを見渡す。同じ部屋に祖母がいたが、彼女はもうすでになにか適当な物で食事を済ませていて、テレビを観ている。こっちの動揺に気付かれていない。

いや、別に祖母に秘密にする必要なかった。これがうまいとかいっても興味示さないだろう。問題は妹だ。あいつだけには秘密にしないと。これがうまい、なんてことがバレたら全部あいつに食べられちまうぞ…。

そういうわけで、今まで体験したことのない信じられないほどうまいものを食べておきながら、家族の前では知らんふりをしておいた(妹に「カルボナーラってやつおいしいの?」って聞かれて「いやそれ程でもない」と答えたような記憶もある)。

そして土曜日が来る食べにしれっとカルボナーラを食べていたのだ。最終的に、セットの中のカルボナーラは僕がが全部食べた。

今になっても、カルボナーラを食べるたびに、あの時の風景が遠くに見える。


あともう一つ、伊藤園の缶入りロイヤルミルクティーを飲んだ時の興奮もカルボナーラとほぼ同様のものであった。 こちらは小学生の時のことだったか。こちらも今まで経験のしたことのない、大変「まろやか」な味だった。

どうも僕はまろやかさに弱いようだ。当時の栃木の田舎では、まろやかでおいしいものが少なかったのかもしれない。

この衝撃を受けた伊藤園のロイヤルミルクティーの画像を探したらちゃんとみつかった。

ca0752http://www12.plala.or.jp/canjuice/itoen_k.htm

これだよ、これ。これは近所の自販機にあったから、別に誰にも秘密にせずおいしいっていったし、妹にもちゃんと教えてあげた。

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